コネヒト開発者ブログ

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「やさしいかんしのご提案」をしました 〜コネヒトなりの「監視の民主化」入門〜

こんにちは! @o0h_です。
3月は・・・王様ランキング!!!!おめでとうございます🎉

王様ランキング 1巻

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さて、唐突に本題なのですが
先日、入門監視を読んで思ったこと・感じたことを当ブログに投稿しました。

tech.connehito.com

今回は、ちょっとした続編のようなものになります。

先の記事では、自分自身に生じた内省や「べき論」「目指すべき地点」を中心に取り扱いました。
具体的な「私や他のメンバーが取るアクション」や「変更されていく内容」についてはスコープにしておりません。

当然、こうもデカい口を叩いた以上は、実践をしていく必要があります。
でないと・・・ダサダサ君になってしまいますよね。
そんな訳で、「実際に組織を変えていくぞ」と、その最初の一歩目として 監視の民主化に向けたキックオフ を行いました。*1

先日のブログのような内容が「概念」「抽象」だとするなら、こちらは「実践」「具体」に相当するものでもあります。
折角ですので、私と同じような課題感を持った人と共闘すべく、この場で公開してみます!

あくまで社内向けに企画・作成した内容なので、「内輪ならコンテキストがあるから、ちゃんと伝わるだろうけどさ」な部分も少なくありません。
それでも、今回の内容はある程度の一般性を保てているのではないか〜なんて考えています。

ざっと、このような内容になります。

  1. 前半は「監視をどういう風にしたいか」についても再度整理する内容です
    • これまでも、この命題についてアンオフィシャルだったり一部のメンバーに限定した議論をする場は設けていたものの、オフィシャル&エンジニア全員に対して共有する場がなかったので。
    • 先のブログ記事に掲載したスライドも、昼休みの自由参加LT会 で話したものです。ゆえに「オフィシャルな発信・共有」とは呼べません。
    • コネヒトの開発陣に対して、明確に「変えていくぞ」「巻き込むぞ」という姿勢を打ち出そうという魂胆があります
  2. 「モニタリングのための基礎の基礎」のような部分を、改めて言語化・共有しました。
    • 先述の記事でもチラッと触れていますが、本当に形式知化・民主化していくためには「自分の中にあることを、当たり前化していないか?と全て疑う」くらいの気概が重要になるのだと感じました
    • そのため、本当に初歩の「リクエストを投げてからレスポンスを受け取るまで」を一連の流れとして捉える試みをしています
  3. Cloud Watchの利用方法
    • ここまでが概論・マインドの話で、ここで初めて具体的な「使い方」の話まで混ぜ込んでいます
    • 弊社で最も利用されているメトリクス収集ツールの1つがCloud Watchです。
      そのため、「まずはコレが使えないと話ができない」状態になってしまっています。
      それは同時に、「問題を自分ごと化する」のを遠ざける要因となります。とても良くない
    • そこで、「ツールを知ってもらう」「実際に画面を見てみる」という試みをしました

今回の話は、これから推し進めようとしている「監視の抜本的な叩き直し」という大きな流れの中での、イントロ + ちょっと入り口の扉を叩く!くらいのイメージかな〜と捉えています。

私は、ここから始めていく一連の取り組みを「やさしいかんし」と呼ぶことにしました。
平仮名表記なのは、やさしさ(易しさ、優しさ)を雑に演出しているからです。

個人的には「監視とか障害対応って、なんか怖い。いかつい」みたいな世界が早く滅びてくれることを祈っておりますので。真に怖いのは開発であり、監視は湿布みたいなものでありたい。

スライド中でも触れていますが、現実としてコネヒトのやり方は「理想的な監視」にはまだまだ遠いように思っています。
例を挙げれば、「入門 監視」によると、アラートはちゃんとユーザー視点で考えられるべきとされています。それに対して、まだまだ「OSレイヤーでのアラート」等に頼らざるを得ません。*2
きっと、実現すると「今より良い」世界にたどり着けるでしょう。

そうした現状を一旦素直に認めつつも、「今のメンバーを鑑みて、さらに現状のモニタリングのデザインを踏まえた上で、即時的効果を望める取り組み」があると考えています。
それが「手順書の整備・共有」と「監視のためのトレーニング」です。
前者は「監視の理解を深める」もとであり、後者は「情報にアクセスできる」ための整備です。

できること、怖くないことが増えてくればマインドも変わっていくと期待できます。
逆に言えば、色々なかけたピースを積み上げていって、全員のマインドが変わるくらいまで徹底的に「やさしく」していきたいなーという所存です。

ともすれば、「役割」としての監視というのは、メンバーに対しても「口うるさい」存在になって行くかもしれません。
どうも不幸だよな、と感じます。

それよりかは、アラートや障害対応はもちろん、「モニタリング」を身近かつ実際的なものとして捉えて、例えば開発メンバーが自主的に「ちょっとラグかったからクエリチューニングかけといたわwww」なんて取り組みが行き交うような現場の方が、活き活きとプロダクトを愛でられるのではないでしょうか。

監視は「安心」のためのいち手段です。
安心があるところには、余裕や平和が生まれます。
メンバーとして関わるなら、自分もメンバーもストレスが少なく楽しめる現場を望みます。
そういった理想への手伝いという意味も込めて、やれることがたくさんあるんだなぁと感じています。

もちろん、この話は一朝一夕で成立するものでもないし、根気はいると思うのですが、
まぁ丁寧にやっていければたどり着けるんじゃないかなーっていうことで、
ときには勢いに任せつつ、どんどん他人を巻き込んで大きなうねりを作っていくぞ!!という気持ち。

appendix

この「監視ブーム」に後押しされる形で、モニタリングや障害対応についての理解を深めてくれる情報が多く共有されてきています。
個人的に、ここ最近で気になった・刺さったものを列挙してみます。
どれも鋭い考察だったり、深い気づきを与えてくれる内容です。

もし、当エントリーに少しでも感じるところがあったようでしたら、
(きっとココよりも、もっと面白いので!)ぜひ、ご覧になってください。

We're hiring!

(めっちゃくちゃ久しぶりに採用情報を貼ったな・・・!)

そんな感じで、「サービス良くするためにまぁ色々やってみたいよ!」系のPHPerさんがいらっしゃいましたら、WantedlyでもTwitterでもお気軽に絡んでください〜 www.wantedly.com

I'm looking for..!

こっちは私の、個人的な課題感です。だれか助けてください・・・


それでは!金城がお送りしました。

*1:先日、弊社にて開催した勉強会での私の発表内容もこの内容を想起しながらまとめたものになります

*2:緊急的にすべてを作り変えるほどは、「コネヒトの現状の監視の脆さ」は差し迫った驚異ではありません。プロダクトチームを含め、より今後アグレッシブに動いていくための、またHR方面での変化に耐えうる基礎を築くための投資だと考えています