コネヒト開発者ブログ

コネヒト開発者ブログ

ユーザーとの距離を近くするために、ユーザーインタビュー実施のプロセスを自動化し、リードタイムを減らした話

こんにちは。今年の 4 月からプロダクトマネージャーになった@TOCです。 私は 3 月まではエンジニアとしてプロダクトマネージャーと一緒にユーザーとの距離を近くするための取り組みをいくつか行っていました。 本記事ではその取り組みの一つとして週一ユーザーインタビューの実現のために行ったインタビュー実施までのプロセス改善についてご紹介します。

(現在はプロダクトマネージャーですが、この記事ではエンジニアとしての帽子を被って記載します)

はじめに

プロダクト開発において、ユーザーの声を直接聞くことはとても大事な機会です。開発チームが直接ユーザーと対話する機会を増やすことは、リアルなフィードバックを得る上で非常に効果的だと思います。

コネヒトでは以前から定期的にユーザーインタビューを行っていましたが、実施の頻度としては 2~3 ヶ月に 1 回行うような状態でした。この頻度では、ユーザーのニーズの変化に迅速に対応することは難しく、また新たなアイデアを試す機会も限られてしまうように感じていました。

そこで私たちは、直近のゴールとして「週に 1 回はユーザーと話せる状態を実現する」ことを目指しました。この目標を達成する上で、どこがハードルになっているのかを プロダクトマネージャー(以下 PM) と話してみると下記のような課題感がありました。

  1. インタビュー企画から実施までの流れが属人化しており、1 人の PM しかできない
  2. 日程調整など実施プロセスを手動で行っており、実施までの運用コストがかかる

ユーザーとの距離を近くしたい、そのためにユーザーと頻度高く会話できる状態を作りたいのに、リードタイムが長いが故に実現できていない状態となっていました。この状態を解決するために、プロセスを効率化する必要がありました。

まずは業務フローを洗い出し、体験する

プロセス改善をするためには、まずその実態を知るのが手っ取り早いと思っています。なので、実際のフローを自分で行ってみて「どこに課題感があるのか」、「改善できるポイントはどこにあるのか」を特定するところから始めました。

実際に行ってみると、かなり手間のかかる作業であることがわかりました。 その中でも特に改善できそうなポイントが下記でした。

  • メールを候補者ひとりひとりに手動送信している。
  • メールの送信文をコピペして手動で書き換えている。
  • インタビュー予定が入ったことが PM しかわからない。入ったことを PM が Slack で周知する。

また、当時利用していた日程調整サービスもサービス終了のタイミングを迎えたところでした。 以上を踏まえて以下の改善を行うことにしました。

  1. 日程調整を自動化し、ミスが極力起きない運用にする
  2. より使いやすい日程調整ツールを選択する
  3. インタビュー予約が入った時に全体に周知し、見える化する

以下でどのような改善を行ったかを説明します。

プロセスの改善を行う

プロセス改善のために行った取り組みを 3 つ紹介します。

1. GAS を使ってメール送付を自動化

まず、 1 人ずつ手動で送っていたメール送付を、Google App Script(以下 GAS) を利用して一括送信できるようにしました。 GAS を使ったメール送信の方法は世の中にたくさん情報が出ているので詳細は省きますが、スプレッドシート上にメールアドレス、名前、担当者名を記入し、メール送信ボタンを押すと各項目の値が挿入されたメールが一括送信されるものを作成しました。

ほとんど他サイトを参考にして、ざっと作ったものになりますがコード内容を記載しておきます。

これによりメール送信の工数削減だけでなく、コピペをする際のミス防止にも繋がります。 もちろんこれで 100%ミスを防げるかというとそうではないですが、必ずテスト送信を行ってから本送信を行う、慣れてない人がやる時はモブ作業で画面を映しながら行うなど、極力ミスが起こりにくいオペレーションを行っています。

2. 日程調整は専用ツールに任せる

元々日程調整ツールは利用していましたが、利用サービスの終了に伴い、日程調整ツールも見直しを行うことにしました。日程調整ツールも様々なツールが世にありますが、最終的には TimeRex というサービスを選択し、現在も利用しています。

かなり具体的な方法にはなりますが、どういった形で TimeRex を利用しているのかの大枠をご紹介いたします。

  1. ユーザーインタビュー用のカレンダーアカウントを作成する
  2. TimeRex のアカウントを作成し、連携カレンダーを 1.で作成したカレンダーにする
  3. TimeRex でインタビュー用のカレンダーを作成する
  4. 日程調整用の URL から日程調整を行う。ユーザーインタビュー用のカレンダーに予定が入れば OK

もし、上記を行う場合、TimeRex のカレンダー設定は状況に合わせて変えていただければと思います。 一つちょっとした工夫点でいうと、弊社では固定のユーザーインタビュー時間を決めて設定をしています。例えば、火曜 10:00~11:00、水曜 17:00~18:00 など決めて、インタビュアーを担当する社員の予定はブロックしておきます。TimeRex でも日程候補の日時は細かく時間単位で設定できるので、固定のブロック時間に合わせて予約できる時間を設定しています。この固定枠を決めておく方法はタイミーさんの事例を参考にさせていただきました。

speakerdeck.com

上記によって、1 週間の中で固定のユーザーインタビューの時間を確保して、インタビューが入れば対応できる状態を作りました。

3. 日程が決まったら Slack に自動で通知をし、同席者を決める

最後にインタビュー予定が入ったら通知が来るようにすれば、インタビューのアサインなどもスムーズに行えそうです。 これは TimeRex が Zapier 連携できるので、その機能を利用しました。 設定は至ってシンプルで、TimeRex でイベント作成されたら Slack 通知する、というワークフローを組んでいます。

Zapier のワークフロー

イベントが作成された場合は下記のような通知がされます。

イベント作成通知

また、キャンセルをした際にも通知できます。

キャンセルの通知

このように通知をすることでインタビュー予定にすぐ気づけるようになります。 また、この投稿を利用することでインタビュー同席者の募集や立候補もしやすくなりました。

インタビュー同席者の募集

Zapier 連携を利用することで簡単に自動化できますので、もしよければ試してみてください。

どう変わったか

3 つの取り組みを改めてまとめると下記のようになりました。

改善のまとめ

どの取り組みも比較的ライトに実現ができました。これにより募集からユーザーインタビューまでのリードタイムが削減されました。 例えばメールを送る作業は、 1 人に対して確認も含め 3 分ほど使っていたのが、人数が増えても全員に対して 5 分ほどでメールを送れるようになりました。 何より、作業が簡略化されたことにより、他の PM への展開もしやすくなったので、今後ユーザーインタビュー文化を広げる足がかりになったかと思います。

歩み寄ることの大切さ

この取り組みは同じチームの PM と会話しながら実現をしました。もともと結構面倒な作業をしていたのは感じていたのですが、実際に自分がやってみると「これは面倒だね。こうしてみたらどう?」という提案をすることができました。

エンジニアは面倒なことを効率化することに関して、ある程度の知識があるし、効率化が好きな人は結構多いんじゃないかな、と思ってます(自分もそう)。 そんな自分が他の職種の人の作業を見たり、話したりすると「言ってくれれば、この作業もっと簡単にできたのに」と思うことが結構あったりします。 「時間取っちゃって申し訳ないから」という話を聞くこともあるのですが、「面倒なことに時間使う方がもったいないから全然声かけてくれて大丈夫!」という気持ちになります。

でもこれはエンジニアからも歩み寄ることも大事なんだろうな、と。

僕もやりがちですが、改善したいことを聞くと「そもそも何でこれをやるの?」「これってどういう意味があるの?」って聞いちゃいがちです(言い回しはもっと柔らかくしますが)。言われた方は「え、なんか困らせてるかな」という印象を受けるかもしれないですが、僕としては「もっとよくできないか、もっといい解決策はないか」を考えて聞いてることが多いです。でもそれは言わないとなかなか伝わらないことでもあるので、僕(エンジニア)から伝えていくことが大事なのだと思っています。

「困ったな、この作業面倒だな」と感じてる人は

  • 具体の解決方法はなくていい。「〇〇したい」レベルでいいので、声をかけてみよう。
    • 「さてさて、改善しちゃおうかな」と腕まくりしてくれる人がきっといる。

「困ったな、この作業面倒だな」と感じてる人を見た人は

  • 一緒に体験してみる。
  • 「こうしたら解決できるよ〜」を作っちゃって、動くもので見せちゃう。

こういったことをすると、「困ったときに解決できるかも」という雰囲気を作るきっかけになるかもしれません。