コネヒト開発者ブログ

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Extends 新米マネージャーが1on1で実践していること

こんにちは。2017年11月にAndroidエンジニアとしてjoinした@katsutomu です。

7日目に引き続きの登場です。以前のエントリーで金髪から緑髪にすると宣言しましたが、依然、完遂出来ておりません。可及的速やかに対処いたします。

さて、今回は、1on1についてのお話をしたいと思います。10月から一部のマネジメント業務を担当し、4人のメンバーの1on1を実施するようになりましたので、わたしなりに試行錯誤した2つの事例を、ここまでの振り返りをかねて紹介します。 以前、本ブログにおいて@itoshoが投稿した1on1のエントリーがありますが、こちらの内容を踏襲したので、その内容にも触れながら紹介していきます。

この記事はコネヒト Advent Calendar 2019 12日目の記事です。

1. 期待することと場のあり方を一緒に考える

さて、1on1を実施する上で、よく聞く声として、何の為に1on1を実施するのかわからないということや1on1の場がマネージャーへの共有の場になり話したいことが話せないというようなものがありますが、これは個人的には目的や期待値の不一致を起因としたミスコミニュケーションによるバグであると捉えています。

継承元では以下のように対処していました。

まず、初回の1on1では目的の共有を行いました。一口に1on1と言っても、社長が実施する1on1と直属の上長が実施する1on1は役割が違います。また、個々人が1on1に対して抱いているイメージや期待値も様々です。ですので、最初にそのギャップを埋めるために僕が想定している1on1の目的やイメージなどを伝えるようにしました。

この課題に対して、わたしがとったアプローチは、初回の1on1でIntroduction Sessionを実施することでした。 やったことは以下の3点です

  1. わたしから1on1での約束ごとをお話しする
  2. 1on1に期待することについて一緒に考える
  3. 期待を叶える為にはどういう場であるべきかを一緒に考える

具体的には下記のようなアジェンダを用意してメンバーそれぞれと議論しながら決めていきました。

せきねとあなたが1on1のやり方を相談するアジェンダです
徐々に最高の1on1を目指していきましょう

# アジェンダ
1. 1on1のあり方について確認
2. グラウンドルールについて
2. やりかたについて相談

### 1. 1on1のあり方について確認
- 1on1に何を期待しますか
- どういう場にしていきたいですか
- 決めたい約束事はありますか
- etc


### 2. グラウンドルールについて

#### HRTでいきましょう
- 謙虚(Humility):お互いに弱さを見せられる
- 敬意(Respect):お互いに敬意を持っている
- 信頼(Trust):お互いがお互いの成長期待を持っている

#### 1on1の始めと終わりの気持ちを教えてください
- 始めと終わりの変化を知りたいです
- 忖度なく正直に答えてほしいな
- ファイブフィンガーとかお天気とか

#### 最後に話した内容を確認しましょう
- 認識の齟齬はないか
- NextActionの有無
- やり方でカイゼンしたいことはないか

前半で、1on1に何を期待するか?、どういう場にしたいか?、グラウンドルール以外で決めたい約束事はあるか?の3つの問いをベースに1on1の骨格を一緒に決めていき、後半で、1on1を実施する上でのルールの確認を行い、毎回の1on1への姿勢について共通の理解を得るようにしています。

この手法を採用し、メンバーそれぞれの期待と場のあり方を決めたことで、2回目以降の1on1がスムーズに実施できました。また1on1の終わりに話した内容の同期とカイゼンしたいことを確認し、決めたやり方に固執しすぎないようにしています。

また、継承元で以下に抜粋した様に実施していた1on1シートも、このタイミングで作成しています。

目的の共有と併せて、面談シートのような1on1シートを作成しました。個人的に1on1では雑談も大切だと思っているので、あまりガチガチにやりたくないと思っています。とは言え、やってる感だけ出して、目標の達成支援が出来ていないなら、それはメンバーの貴重な時間をいたずらに奪っているだけなので、トラッキングも兼ねて1on1の数日前に1on1シートを用意して事前に話したいことなどを書いてもらうようにしていました。

ただ、Introduction Sessionを実施したことにより、1on1に期待することと場のあり方が、それぞれで違ってきていたため、フォーマットもそれぞれに合わせチューニングしています。

2. 1on1に共に向かう

Introduction Sessionを経て、2ヶ月ほどそれぞれのメンバーと1on1を実施していきましたが、話す内容、一回の時間、シートのフォーマットの調整など、少しずつ個別に最適化されていきました。ところが同時に、1on1という場の経験値が個々の場に埋もれてしまい、組織やチームへフィードバックされないことに、一種の属人化のような、もったいなさを感じ始めました。そのため、それぞれが1on1で実施している内容について、情報交換する場を用意してみました。

やったこと

わたしと1on1を実施している4人のメンバーでグループワークを実践しました。 いくつかワークの手法を検討しましたが、メンバーそれぞれが、お互いの1on1の内容を知らないため、やったこと(Y)、わかったこと(W)から次にすること(T)を考えるのが相応しい方法であると考えて、YWTを選択しました。

www.kikakulabo.com

具体的には以下のアジェンダにそって進行しました。

## このメモ is 何?
- 2019/12/10に実施する**ぽじね1on1 YWT**の資料ダヨ
- 前半はバーバラさんにファシリテートを任せ、わたしは不在ですのでこのメモを元にバーバラさんに進行してもらいます!
- わたしが不在なのは、なるべくノイズを減らす為だよ!

## 背景
- 1on1の場は、メンバーそれぞれでやり方や話すことが固定化されていくが、それぞれのやり方にPros/Consがある
    - 個別最適されること自体はOK!
- 情報交換をすれば良い刺激になりそうだが、そもそも1on1のことを語らう場や機会は中々ない
- 場を用意してみて、どのような変化が起きるかを試してみましょう〜

## ねらい
- それぞれの1onやり方の情報交換をすることで、改善点が見つかたり、相乗効果をうむことが可能 

## 期待する効果
1. 他のメンバーの1on1を知って気づきを得る
2. 自分や他のメンバーの1on1のpros/consを明確にする
3. 自分の1on1の改善点を見つける

## やること

### YWT
ぽじねの1on1に関係しての**やったこと(Y)、わかったこと(W)、次にすること(T)**を元に振り返り&情報交換をします!

### タイムライン
- アイスブレイク[5min]
- YWの記入[5min]
- YW共有タイム[8min]
- QAタイム[10min]
- Tを付箋に好きなだけ書く[5min]
- T共有タイム[8min]
- TのQAアンドバッファ[4min]
- ぽじねからの確認&お返事タイム[15分]

今回は、わたしがグループワークに参加するのは、タイムラインの最後にあるぽじね*1からの確認&お返事タイムからとし、なるべく、1on1受ける側のメンバーだけで闊達に意見を交わしてもらい、お互いのFBやわたしへのFBが自由に生まれることを期待しました。

やってみてどうだったか

f:id:katsutomu0124:20191211200814p:plain それぞれの1on1へ持ちかえる様な情報交換が生まれることを期待していましたが、それだけでなく、元々1on1が持っていた役割を別のミーティングで解決するTが出たことが印象的でした。抜粋すると以下の2つになります。

  • せきねからのフィードバックだけでなく、チームでお互いにフィードバックをし合えるようにする
  • 目標の進捗管理はチームのミーティングでも可視化できるようにする

それぞれの1on1を話し合った副次効果として、課題へのアプローチ方法が整理され、1on1以外の方法で解決する動きにつながったこは非常に良い変化だと捉えています。

また、今回は目的が違ったため、同様のアプローチはとりませんでしたが、継承元では以下のワークを実施していました。

コネヒトではOKRによる目標設定をしているのですが、その過程で中間振り返りを実施するタイミングがあります。そこで目標達成のためにいつも1on1より長めに時間を確保し、目標の振り返りと併せてワークショップ形式でフィードバックを行いました。

1on1の場に限らずですが、協働体制を築き、成果に向かう為に、それぞれで試行錯誤を繰り返しています。

まとめ

今回は、私の実施した2つの取り組みについて、紹介させて頂きました。ただ、当たり前ではありますが、初回のセッションで目的の認識を十分に揃えていたとしても、1on1の場で話を聞く、わたしの姿勢やスキルが不十分であれば、良い時間にはなっていかないと考えています。実際、1on1の場では、まだまだ実力不足を痛感することが多く、日々猛省をしています。 1on1が、その人がその人らしく、成果に向かいつつ、お互いの成長を促進するためのツールであり時間であることを目指して日々精進していこうと思います。

また今回、実施した1on1 Introduction Sessionは以前参加したエンジニアのためのコーチング入門という勉強会で知った手法です。その節は貴重なお話をありがとうございました! speakerdeck.com

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今回紹介したように、マネジメント観点でもエンジニア組織として今よりもよくしていきます!一緒に試行錯誤をしてくれる方を募集中です。もし少しでも興味がありましたが、ぜひ一度遊びに来てください!!! Connehito Image 家族の課題を解決するサービスのMAUを増やすAndroidエンジニア募集!

*1:社内ではぽじねという愛称で呼ばれています