こんにちは。2017年11月にAndroidエンジニアとしてjoinした関根です。03/11(水)にリモートワークを考えよう、というテーマでオンラインの勉強会を開催しました。パネリストとオーディエンスのみなさま、誠にありがとうございました!今回はその勉強会の配信の裏側を書かせて頂きます。
なお、当日の様子とLTスライドは下記の記事内に掲載しています。 www.wantedly.com
開催する上で考えたこと
今回のイベントは普段のオフラインの勉強会とは違い下記のような制約がありました。
- パネリストがオンラインかつ複数拠点で発表できること
- オーディエンスがなるべく手間をかけずに参加できること
- オンラインでもLTに対して質疑応答が可能なこと
- オンラインでも参加者全員がコラボレーションの体感が得られること
これらの制約をクリアし、どのようなツールでどのようなコミュニケーション設計にすれば、普段の勉強会と変わらない体験を提供できるかのかを考えるところから始めました。
どのツールを利用するか
結論から書くと今回はタイトルにある通りZoomウェビナーを利用しました。 選択した理由としては下記の点です。
- 画面共有機能でスライドを共有できるのでパネリストが集まる必要がなかったこと
- 質疑応答機能、チャット機能、手を上げる機能など双方向のコミュニケーションを取る機能が充実していたこと
- 視聴者はアプリのインストールが不要で参加できること
コネヒトでZoomを試験導入中で使い慣れていたことや、ビデオ通話が高品質で安定していたことが理由としてありますが、先述した制約の全てを解消することができたのでZoomを選んで正解だったと考えています。注意点ですが、Zoomウェビナーはプランにより最大参加人数が決まっているので、最適なプランを選びましょう。*1
配信トラブルがあった場合
オンラインイベントがはじめてだったので、イベント時に配信トラブルが起きることも考えられました。Zoomウェビナーにはレコーディング機能があり、後日動画を公開することが可能で安心感がありました。 録画したものはYoutubeに公開していますので、是非ご覧ください! www.youtube.com
コミュニケーション設計はどうするか
オフライン勉強会を開催が決定して一番悩んだのが、コミュニケーション設計をどうするかでした。 普段の勉強会とは違い全参加者がオンラインでコミュニケーションをとる必要があるので、普段の勉強会とは違った難しさがありました。
参加者の役割と可能な操作
まず簡単にZoomウェビナーの各参加者の役割を解説します。 この役割のメンバーがそれぞれにどのようにコミュニケーションをとってもらいリモートワークへの理解を深めるかを考えなければいけませんでした。
役割 | ビデオ通話 | チャット | Q&A投稿 | 手を挙げる機能 | |
---|---|---|---|---|---|
ホスト | オペレーター | できる | できる | 回答のみ | できない |
パネリスト | 登壇者 | できる | できる | 回答のみ | できない |
オーディエンス | 観客 | パネリストに昇進することで可能 | できる | 質問と質問への投票 | できる |
これを前提のどのようなコミュニケーションを取ることが最適か相談し方針を決めていきました。概ね以下のような議論を行いました。
コミュニケーションの課題と対策
オフラインでのリアクションをオンラインでどのように再現するか?
オフラインの勉強会では自然と生まれる拍手や歓声がオンラインでは難しいので以下のような状況が想定されました。
- パネリストにオーディエンスの反応が伝わりにくい
- 全参加者が勉強会に参加してる感が薄まる
これはチャット機能を利用し、👏👏👏👏👏👏👏や888888888のようなコメントを書き込んでもらうことで登壇者に参加者のリアクションが伝わるような工夫をしました
質疑応答はどのように実施するか?
オフラインの勉強会で行われているのと同じように、質疑応答の時間を取らないとリモートワークの知識を深める場としての意義が少し低下してしまう様に思いました。これについてはZoomウェビナーの機能を踏まえ以下の2つの案があがりました。
- 質疑応答機能を利用して、テキストで質問する。
- 手を挙げる機能を押したオーディエンスのビデオ通話を許可し直接質問してもらう
これはZoomが初めての参加者が多くいることが予測されたので、オーディエンスがよりシンプルな操作で質問できる2.の案を採用しました。
ホストとパネリストのコミュニケーションはどうするか?
オフラインのイベントでは、イベント中のコミュニケーションは、カンペを出す、耳打ちをするなどで取ることが可能ですが、今回はパネリストの方がそれぞれ別の場所にいるため、他の方法を取る必要がありました。これは以下のような案があがりました。
- Slackなどチャットツールで連絡を取り合う
- Zoom内でホストとパネリストのみへの発言機能を利用する
結論としてZoomウェビナーのチャット機能では誤操作の可能性があったため、Slackでコミュニケーションを取る方法を採用しました。
これ以外にも相談したことは数多くあるのですが、紹介しきれないのでここまでとし、次は当日の流れを紹介します。
当日の流れ
当日は以下のタイムラインで進行をして行きました。
17:30 - 18:30(リハーサル)
18:50 - 19:00(前説)
19:00 - 19:40(LT&質疑応答)
19:40 - 19:45(結び)
それぞれの様子を簡単に紹介して行きます。
リハーサル
Zoomウェビナー機能の実践セッションを利用しホストとパネリストで、リハーサルを行いました。 パネリストの皆様とイベント開始前に簡単な打ち合わせをしながら下記の確認をしました。
- 画面共有の操作手順の確認
- 映像と音声の見え方聞こえ方チェック
- 質疑応答の流れの共有
他にも質疑応答時の流れをリハーサルしたり、オーディエンスからの見え方を確認するなど、ギリギリまでバタバタとしながら本番に臨みました。
前説
司会からオーディエンスに向けて以下のような説明を行いました。
- 登壇者の画面がみれているかの確認
- リアクションの取り方の説明
- チャットの画面を開いて、リアクションの練習をしてもらう
- 質疑応答の説明
- 手をあげる機能を利用してもらう
- ホスト側でビデオ通話を許可するので直接質問してもらう
開始時に会場側でハウリングが発生したり*2、司会の映像が遅れるなどのトラブルもありましたが、参加者のみなさんに、前説からチャットで盛り上げていただいたので、あたたかい気持ちでスムーズにイベントを開始することができました。
LT&質疑応答
概ねスムーズに進行できたと思いますが、はじめてのオンラインイベントらしく、下記のようなちょっとしたトラブルもありました。
- 手を挙げる機能を利用した質疑応答で、立候補者がでなかった
- オーディエンスのチャット設定がパネリストだけに見えるようになっていた
これらのトラブルにも以下のように、参加者の皆さまのご協力により、それぞれ対応をすることができました。
- パネリストの方にチャットから質問を選んでもらうやり方に切り替える
- 司会からチャットの設定を変更するようにオーディエンスに促してもらう
パネリストとオーディエンスの皆さま、スムーズなイベント進行にご協力いただきありがとうございました!!
反省点
今回はじめてオンライン勉強会を開催したため、様々な点で反省はあるのですが、特に質疑応答の体験をもう少しよくできたと感じています。次回開催時はZoomの質疑応答機能を利用してみたいと思っています。 最後となりますが、今回のイベントの経験オンライン勉強会用のチェック項目を掲載し、本記事の締めとさせて頂きます。*3
オンライン勉強会用チェック項目
事前準備 - 周りの音が入り込まない静かな環境を用意できるか - ヘッドフォンがあると安心 - 配信で利用するPCは安定して映像音声を届けられるか - 可能ならば予備のPCを用意しておく - オンラインでのリアクションを決める - 質疑応答の方法/流れを決める - オーディエンスへの説明の方法も一緒に決める - 録画機能を利用するかを決める - 事後配信をするかも一緒に - 参加者に配信URLを共有するタイミングを決める - リハーサル時間を当日に用意する - 特に質疑応答の手順は複雑なので入念に 本編中 - ハウリングに気をつけよう - オーディエンスのコメント設定は全員向けになっているか - デフォルトではパネリストにだけ見える設定 - 周りの雑音に気をつけよう - 録画機能状況に気をつけよう - 配信画面への映り込みに気をつけよう
ここまでお読み頂きありがとうございました!