コネヒト開発者ブログ

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データ分析N本ノックをやった結果

この記事はこの記事はコネヒト Advent Calendar 2019 14日目の記事です。

はじめに

こんにちは!ママリ開発チームでアプリケーションエンジニアをやってるaboです。10日目に書いたばかりですが気にせず投稿します!

今回は、コネヒトに入社してからデータ分析ツールに慣れるためにやったことのお話です。

前提として、コネヒトではRedash、Mixpanel、Google Analytics、Reproといったデータ分析ができるツールを導入しており、誰もがデータに触れられる状態になっています。これらのツールはフル活用していて、例えばRedashには現在60ダッシュボードと約3,000クエリ*1が存在しています。この「データの民主化」あたりについては、これらの記事で詳しく触れられているので興味がありましたらご覧ください。

tech.connehito.com

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このようにデータが民主化され活用されている組織ですが、私自身はSQLがわかるくらいで、それらのツールの利用経験はほとんどありませんでした。そこで私が「データ分析ツールを駆使して施策の効果検証ができ、施策の次の手がデータから導き出せるような状態」になるべく*2行ったのがデータ分析N本ノックです。

データ分析N本ノックとは

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小学生の時は野球部でした

データ分析N本ノック*3は、(だいたい)1日ひとつお題となるデータを決めて、RedashやMixpanelを使ってそのデータを出してみるというシンプルなものです。最初はとりあえず複数のデータソースを扱えるからという理由でRedashに絞って行いました。

お題は自分で考えたものや、社内で「これ出せると嬉しい !」と依頼されたもので、例えば次のような感じです。

  1. ◯◯タブのユーザー属性別スクリーンビュー数の推移
  2. ◯◯タブのユーザー属性別記事クリック数の推移
  3. ◯◯カテゴリで2019年5月1日~2019年6月30日までに投稿された質問
  4. ネイティブアプリのエラーイベント数の推移
  5. 購読開始画面を見たのに購読しなかった人数

お題には、すでに他の誰かが出していてRedashにクエリが存在しているものや、Redash以外のツールを使ってより簡単でビジュアルに見れるデータも含まれている可能性がありましたが、当時はそんなことを気にしていると進まないし、最初はとにかく慣れるのが重要なので、気にせずにノックしていきました。

続けるうちに起こった変化

最初はどのデータがどのデータソースに存在するのか、Redashでデータソースごとにどうクエリを書けばいいか、複数のデータソースを組み合わせたい場合どうすればいいかなど、無限にわからないことがありました。当時のチームには数値サポート大臣と呼ばれる、ファクト出しや効果検証のサポートをしてissueを生む速度をあげる役割の人が一人いたので、ちょうどいいのでその人に聞きながら進めていきました。

あとは、「こういうことやってます!」というのをドキュメントに書いて社内公開したり、チーム内で宣言したおかげか、「◯◯さんがこういうデータ欲しがってる」というニーズを私に教えてくれる人も現れました。

そして、だいたい10本ほどノックを捌いたあたりで、業務で必要なデータ出しにはさほど困らなくなっていました。例えば施策のファクト集めだったり、効果検証などです。また他の人が書いたクエリも読めるようになるので、既存クエリを活用してさらに効率的にデータ分析ができるようになっていきます。こうなってくると楽しくなってきて、データ分析したいマンになっていきます。それからはノックのためにお題を決めるというよりも、実際の業務で出したいデータを自分で出すようになりました。

ノック数が20本になった段階で、「issueを考える過程で自然とMixpanelやRedashを使ってデータ分析を行うようになってきたため、純粋に訓練としてのノックの必要性が低くなった」「issueを考える過程で使ったクエリの方が価値があるため、Redashにこだわる必要もなければ、ノックをするために無理にクエリを考える必要性も低くなった」と感じ、ノックを終了することにしました。

というわけで結果はN=20、自分の想定よりだいぶ少ない数で終わらせることにしたわけですが、当初の目的である「データ分析ツールを駆使して施策の効果検証ができ、施策の次の手がデータから導き出せるような状態」になることは一定達成できたので、もうノックという手段は必要無くなったのです。

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RedashのMy Queriesに残っているノックの面影

おわりに

少し抽象化するとこのノックによる学びは次の2点になります。

  • 自分がやっている/やりたいこととその意図を伝えると、理解者や協力者があらわれる
  • やればできるようになるしやらないとできるようにならない

前者は、もう一歩踏み込むと、自分が伝える側の話だけでなく、自分が他の人の意図を汲み取って理解・協力する側になれる可能性があると思っています。相互理解が深まると、メンバー同士の相互作用が進み、より良い仕事ができるはずです。自分の行動やその意図は伝えていきましょう。*4

後者は至極当たり前なことを書いてますが、結構大事だと思っていて、まずは「続けたらできるようになった」という成功体験が積めたことが自信に繋がり次の行動への支えになってくれますし、「何かができるようになりたかったらやるしかないんだ」と腹を括る気持ちも湧いてきます。

ちなみに、やったらできるようになった私は、今「チームのデータ分析支援」というのを行動目標においていて、私と同じようにツールの利用経験が無い人の支援や、ディレクターが考える施策のファクト集め、効果検証を一部手伝ったりしています!今回私ができるようになったのはサポートしてくれた人たちのおかげですし、個人でできることが増えた=チームに還元できることが増えた、という認識です。これからも相互に助け合って最高のチームを目指します!


というわけで、コネヒトではチーム開発やデータドリブンな開発が好きなエンジニアを大募集中です! www.wantedly.com

*1:unpublishedや練習用のクエリも含みます

*2:加えて前職まで全くデータドリブンな開発を行わなかったのでできるようになりたかったのです

*3:最初はN=100で、営業日換算で約5ヶ月続けるつもりでした...

*4:もちろんあえて意図を隠す場合もあると思いますが