
みなさんこんにちは。たかぱい(@takapy0210)です。
本記事では、さとやんさんから受け取ったスマイルバトンで読んだ書籍について、感想を踏まえて紹介していこうと思います!

スマイルバトンとは
リレー方式でアウトプットをしていく取り組みです。 次の人を指名したら、スマイル制度を使って「今のあの人に贈りたいもの(書籍・イベントチケットなど)」を選び、プレゼントします。
このプレゼントを受け取った人は、それをインプットしてまたアウトプットに繋げ、次の誰かへバトンを渡していく、というものです。
読んだ書籍
「CTO EXCELLENCE in 100 Days」という書籍です。
2026年4月よりCTOの役割を引き継ぐことになったため、役立ちそうな書籍をプレゼントいただきました!
書籍の概要
本書は3部構成で、新任CTOが100日間でどのように活動すれば貢献できるのか?についての実践的なロードマップとして活用できる書籍です。
- Part 1(就任前):自己理解、ネットワーク構築、面接、CEOとのパートナーシップ
- Part 2(100日間):10日ごとのマイルストーン(ビジネス理解 → 社交 → 目標設定 → 価値観の整合 → 組織ダイナミクス → ドキュメント化 → 即興力 → 信頼維持 → シナリオ思考 → ステークホルダー管理)
- Part 3(その先):他者との協力、失敗からの学び、Team/Tools/Tech/Timingによる卓越性
通底するメッセージはシンプルで、「CTOの仕事の8割は技術ではなく、人間関係とコミュニケーションである」ということでした。 技術力だけでは不十分で、EQ(感情的知性)、ビジネス感覚、継続的な学習姿勢が不可欠だ、というのが本書で伝えたい肝だと感じました。
印象に残ったフレームワークやアクション
本書には実践的なフレームワークやアクション例がいくつか登場しますが、印象に残った5つに絞って紹介しようと思います。
1. CTOジャーナル
本書で何度も登場するのが「CTOジャーナル」です。
日々の気づき、会話の記録、戦略的なアイデアと検証結果、メンバーの関心事などを、検索可能な形で電子的に残しておく、というシンプルな習慣です。
著者いわく、3ヶ月続けると組織の隠れた課題パターンが見えてくるとのことでした。
コネヒトではNotionをナレッジベースとしているので、そこに毎日の意思決定・違和感・気づき・課題等を残していこうと思います。
「なぜこの判断をしたか」を残しておくことが、半年後・1年後の自分が同じ過ちを繰り返さないための土台になると思います。
2. EQ(感情的知性)の4象限
Daniel Goleman の有名なフレームワークであり、CTOの日常で意識すべきものとして紹介されています。

Self-awareness(自己認識)
CTOになってから、(当たり前ではありますが)今までより自身の行動・言動が組織に及ぼす影響が強いなと感じています。だからこそ、まずは自分自身の状態を観察対象にする習慣を持ちたいと思っています。
- 発言する前に「いま自分は防衛的になっていないか」「肩書きで押し切ろうとしていないか」などを一拍置いて確認する
- 「強く反応してしまった事象」を定期的に振り返り、なぜそこに強く反応したのか?のトリガーを言語化していく
Self-management(自己管理)
CTOとしての意思決定は組織に長く残る可能性が高いので、「反応」ではなく「応答」を出せる状態を意識していきます。
- 急な方針転換やチャレンジングな数字を提示されたら、その場で良し悪しを判断せず「一度持ち帰って、明日までに返答します」と置いて感情を寝かせる
- ネガティブなフィードバック(メンバーからの不満、外部からの厳しい指摘など)は、初動を必ず「事実確認」と「相手の意図の言語化」から始める
Social awareness(社会的認識)
目が届く範囲は意識的に広げていかないとあっという間に狭くなるので、意図的に「観察」の時間を確保したいと考えています。
- AI活用や評価制度の議論では、「賛成・反対」の表面的な意見ではなく、「不安/期待/諦め/競争心」など、どの感情から発せられている言葉なのかを思考する
Social management(関係性管理)
関係性も「気合」でどうにかするのではなく、しっかり「設計」してチャレンジしていきたいと思っています。
- AI活用に関して評価制度に組み込む時には「なぜAIを活用するのか」「使った人が損をしない設計になっているか」を丁寧に伝え、心理的安全性を確保してから制度に落としこむ
- メンバーの良い動き(誰かが拾わないとこぼれ落ちるボール、若手の挑戦、レビューでの好アシスト)を、ニュースレターや全社Slackで称賛する
3. What If シナリオ思考
「もし〜だったら?」という仮説で戦略をシミュレーションする手法です。以下のようなメリットが挙げられていました。
- Quick turnaround:シナリオが発生した場合に迅速な対応ができる
- Planning:中長期において複数シナリオの計画が立案できる
- Innovation:イノベーションが生まれやすい
- Risk mitigation:シナリオが発生したときのリスクが軽減できる
「もしAIエンジニアを5人追加採用できたら?」「もし主要メンバーが3人同時に抜けたら?」といったシナリオを常に考えていく習慣をつけていくことが大事だと感じました。目先のオペレーションに引きずられず、機会とリスクの両面で思考の幅を広げる場を意図的に作っていこうと思います。(例えば月1で経営会議の議題とするなど)
4. 月次CTOニュースレター
著者は、月に1本CTOから全社に向けたニュースレターを出すことを推奨していました。
最近の成果、進行中のプロジェクト、今後の計画、質問の受付口といったシンプルなテンプレートが紹介されています。仕事の可視化と他部門からの理解促進を同時に実現する、良い施策だなと思いました。
コネヒトでも開発組織の取り組みや成果・AI活用の進捗・今後の計画をまとめ、NotionやSlackで全社に発信する仕組みを作っていこうと思います。
5. 失敗との向き合い方
失敗への対処法としての3原則「くよくよしない/場当たり的な対応をしない/自分に優しくする」や、フィードバックの誤った受け止め方「脅威として扱う/情報を変形する/メッセンジャーを攻撃する/味方を探す」の4パターンなどが紹介されています。
重要なのは、失敗を「個人の責任」ではなく「組織の課題」として扱い、組織の学習機会に変えることだと感じました。
AI導入PoCや組織改編、採用、新規プロダクトなど、これらのチャレンジには失敗がつきものだからこそ、失敗を個人の責任問題にしないことをCTOのスタンスとして示していきたいと思います。
優れたCTOの4本柱
本書の締めとして提示されるのが、CTOの卓越性を支える4つの柱です。
- Team:人を集め、会社のゴールに整合させる
- Tools:チームを前進させるツールと仕組みを整える
- Tech:技術基盤を守り、革新を続ける
- Timing:いつ何をやるか、市場やチームの状態を見極める
著者は、この中で「Timing」が最も見落とされがちだと警鐘を鳴らしています。どれほど良い技術・チーム・ツールがあっても、タイミングを間違えれば成果にはつながらない、と。
AI Native化や評価制度設計といった大きな変革は、組織の準備状況を見極めて推進することが成否を分けるはずです。Team/Tools/Tech/Timingの4軸で自分と組織の現在地を四半期ごとに評価し、「今、何を何倍のスピードで進めるか」の見極めをしっかり行なっていこうと思います。
特に響いたメッセージ
ここまでいろいろ書きましたが、本書を読み通して一番強く残ったのは、冒頭にも述べたこの一文です。
CTOの仕事の8割は技術ではなく、人間関係とコミュニケーションである。
内部メンバーからCTOになった私の場合、本書が想定する「新しい組織に入るCTO」とは少し前提が違います。すでに関係性のあるメンバーや経営チームと、肩書きが変わった状態でどう関係を構築していくかがポイントになると思っています。
それでも、本書で述べられている以下のような観点はすぐに取り入れられると感じたので、行動に移していこうと思います!
- Authenticity/Transparency/Openness:背伸びをせず、悪いニュースほど早く共有し、フィードバックを積極的に求める
- Never Stop Learning:技術もリーダーシップも学び続ける。AI領域は特に。(数ヶ月で景色が変わるため)
おわりに
本書は「CTOのためのオンボーディングガイド」として、体系的で実践的な一冊でした。
もちろん全ての示唆がそのまま当てはまるわけではありませんが、紹介されているフレームワークは参考になるものが多かったです。
コネヒトのCTOとして、技術の力で事業を伸ばすこと、AI Native化を一段押し進めること、そして何より「働く仲間が誇りを持てる開発組織」を作ることに、これからしっかり腰を据えて取り組んでいきます。
半年後、1年後にこの記事を読み直したとき、「ちゃんと進んでいるな」と思える自分でいられるようにしていくぞ💪
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